台湾 親日

初日:超親日国・台湾

8時40分自宅を出発。10時過ぎに関空に到着し、10時20分には出発ゲートで待機しながらノートに日記を書いていた。

 

今回の旅行先は台湾。
近いし、親日国だし、不安に思うポイントは一つもない。
反面、台湾でこれがしたい、ということもあまりない。
つまり不安も期待もない。海外旅行なのに非常に冷静な気持ちでいる。

 

飛行機は概ね11時半の定刻通りに出発し、予定通り3時間で到着した。
台湾と日本の時差は1時間で、台湾が1時間早い。
なので、到着したのは現地時間で13時半である。

 

入国審査はあっさり終わった。
その後両替。
6日間だし、5万円ほどでいいかと思ったが、少し多めに6万円を両替した。
国によっては空港の両替所はレートが悪いので、両替は交通費程度にしておいて、市内に行ってから本格的に両替したほうが良いところも多い。
しかし、台湾はそれほど空港のレートは悪くないという話だったので、一気に両替した。

 

レートは1円=0.29元。
6万円が17424元になった。
※なお、これからすべての文章では、簡単に1元=3円として計算している。

 

ターミナルの出口付近でチケットを買い、市内行きバスに乗って台北市内へ。
なお、国光客運のバスで125元(375円)だった。
1時間ほどで台北バスターミナルに到着した。

 

バックパッカーの旅では通常ここから安宿街に行って、今夜の宿を探すのだが、今回は時間削減のため、はじめの宿は日本から予約していった。
台北バスターミナルから数分のところにあるYMCAが今日と明日の宿だ。なお、インターネットで予約できるし、受付では日本語が通じる便利なホテルだ。
料金はスーペリアシングルで1泊2200元(6600円)である。だいたい中級ホテルに分類されるだろう。
部屋はシンプルだが、キレイである。
貧乏だった若いころなら意地でも最安値のホテルを探しまわっただろうが、それはもうしない。俺も出世したものだ。

 

チェックインして、荷物をデイパックにして、早速街に出た。
まずは食事のため、台北駅のフードコートに出かけた。

 

色々店があって迷ったが、今回は台湾名物筆頭?の牛肉麺(ニォウロンメン)にした(140元)。
その名の通り、牛肉入りのラーメンなわけだが、味はどうか?

 

うーん、悪くはない。牛肉は美味いしボリュームもある。しかし、ややスープが弱いし、麺がやわらかすぎる。
ラーメンマニアの俺としては、麺類はそう簡単に褒めるわけにはいかないのだ。ただ、これをラーメンと思わなければこれはこれでありかもしれない。

 

とりあえず、腹は膨れたので、その後は街をぶらついた。

なお、天気は曇り。気温は駅前の表示では15度だった。南国にしては低い気温で肌寒かった。市民もジャンパーやコートを着ている人が多かった。
今は台湾旅行の時期としてはあまりいい時期ではないのかもしれない。

 

それはともかく、宿に無事チェックインし、飯も食べたら周囲を見渡す余裕も出てくる。
あらためて台湾の印象だが、それほど日本と変わらない。

 

あまり中国風の建物とかも見当たらない。メイン通りは整然としていて、日本の何処かの政令指定都市クラスの街のようだ(東京や大阪ほど迫力はない)。
看板はちょっと日本より派手だが、大体日本とよく似た感じだ。

 

でも、迪化街というところだけは、なかなか風情があった。

 

台湾人も見た目は日本人とよく似ていて、8割ぐらいの人は日本人と言っても通用すると思う。また、歩くのが早く、せっかちなのも日本人と似ている。信号では待ち時間が表示されるし、エスカレーターでは立ち止まらず歩く。この点は日本と似ているというより、それ以上かもしれない。

 

明らかに違う点は原付の多さだろう。自転車より多い。バイクに3人乗りとか、東南アジアなどでお馴染みの光景も見られた。

 

しかし、日本との共通点や違いより、印象深いのは日本の影響である。

 

街では日本の料理の店が非常に多い(日式◯◯、という店)。
韓国に行った時も、結構日式の店が多いと感じたが、台湾はその比ではない。
さっき行ったフードコートなんかは3割ぐらいは日式の店だった。


 

しかし、思うに日本でも中華料理の店はかなり多いしお互い様という気もする。飯屋の中ではやはり3割ぐらいは中華系統の店ではなかろうか。
日本では中華料理はタイ料理やベトナム料理と違って、外国の料理という意識はなく日常食となっているが、台湾における日式料理もそういうことだろうと思う。すっかり当たり前になっている感じだ。

 

また、本屋では日本の漫画が多い。ざっと見たが、漫画の棚は全部日本の作品だった。

 

旅行コーナーではフランスやオーストラリアなどの海外旅行ガイドブックが置いてあるが、日本の場合は単に日本ではなくて北海道とか九州とか、細かく分類されている。他国とは別格の存在である。
来日する台湾人は増え続け、その数は中国本土の人よりも多いのだ。凄いぞ親日国台湾!

 

<参考:国別訪日数2013年>
1位韓国:約250万人
2位台湾:約220万人
3位中国:約130万人
(日本政府観光局のデータを元に編集。推計値含む。)

 

台湾の人口は約2300万人だから、単純計算では10人に1人ぐらいは一年間に訪日する計算になる。かなりの割合だ。
(余談だが、超反日国の韓国が1位なのも興味深い)

 

そんな感じで、台湾に対する日本の影響に驚きながら街を歩いたが、少々疲れたので夕方に一旦ホテルに戻った。
6時ぐらいに再び出撃。
台湾最大級の夜市と言われる士林夜市に向かった。
なお、夜市と言われる夜間限定の露店街は台湾各地に存在しており、日本みたいにお祭りの時だけ、というわけではなく毎晩開かれている。

 

さて、その士林夜市であるが、最寄り駅は台北駅から地下鉄で4駅。20元(60円)だった。安い。

なお、切符ではなくトークンを購入する。これはインドの地下鉄と同じだ。

 

士林夜市は駅から徒歩5分という間違い様のない場所なのだが、なぜが辿りつけなかった。
歩いても歩いてもそれらしき場所が見つからない。
日程が短いのでまた明日、という事はしたくなかった。
しかし、2時間半も歩きまわって、さすがに降参した。ふて腐れて駅に戻ったが、北側の付近がやけに賑わっている。もしやと思ったが、そこが夜市だった。
訳がわからんが、徒歩5分のところに3時間近く遠回りして辿り着いた。

 

疲労困憊だったが、これから観光を開始した。
地元の人も多いのだろうが、どうやら日本人観光客も多いようだ。日本語を話す集団や、日本語の看板も多かった。
お店は食べ物、衣類、小物の店が多かった。

 

晩飯を夜市のフードコートで食べた。
メニューは、魯肉飯(30元)、臭豆腐(50元)、巻き貝(150元)を選んだ。
魯肉飯は代表的台湾庶民料理のようである。安くて美味い。これぞ庶民の味。
臭豆腐も台湾名物として有名である。たしかに臭いが、はじめから臭いと分かっているのでそれほどでもない。臭美味い。
巻き貝は美味かったが余計だったかもしれない。

 

晩飯後も夜市をウロウロした。
食べ物の屋台だけでなく、日本の縁日のように、ゲームもあって楽しげな雰囲気だ。

 

大体1時間程度歩いて、また地下鉄に乗って帰った。
本当に長い間歩いて疲れた。

 

またちょっと腹が空いたのでホテル周辺の店で肉まん、韮まん、キャベツまんを買って帰った(それぞれ12元)。
これがまた美味い。3つで100円ぐらいなのだが、かなりお買い得だと思う。腹も膨れた。

 

ホテルではちょっとTVを見て、日記を書いて就寝。

 

日程が短いので、かなり詰め込んだ濃い一日になった。
しかし、大きなトラブルもなく、1日目はよくやったと思う。